Tuesday, February 10, 2009

地域通貨

2月10日15時49分配信 読売新聞

山形県高畠町で流通する地域通貨「ワン券」「ニャン券」や、地元商店街で商品を購入すると付与される「ハッピーシール」で、県・町民税など地方税や公共料金の支払いに使用できるようになった。

発行する高畠商業協同組合の要望などを受けて町で昨年2月から検討し、実施に踏み切った。地域通貨の試みとしては同県内初で、地域活性化につながることが期待されている。

ワン券・ニャン券は1986年に発行され、流通残高は昨年9月で約700万円。1円が1ワン・ニャンに相当し、商品券のように購入する。ハッピーシール は85年に発行され、同組合の加盟店で100円の買い物をするごとに1枚もらえる。350枚集めると500円分の商品券になる。いずれも同組合加盟店のみ で使用可能。

これまでの用途に加え、通貨価値はそのままで、県・町民税や固定資産税、後期高齢者医療保険料、水道料金や町営住宅の家賃の支払いなどに利用可能となった。同町役場内のJA窓口でのみ手続き可能。お釣りはでないため、差額は現金で支払う必要がある。

同県大江町でも昨年1月から、商店街で付与されるポイントを税金などの支払いに使える仕組みが行われているが、高畠町などによると、購入もできる地域通貨が広範な公共料金に使える例は県内初。全国でも福島県などに数件しか事例がない珍しい試みだという。

使い道が大幅に増えるため、交換手段としての価値が一気に上昇することによって流通量も増え、地元商店街での商品購入者増加につながると期待されている。

同組合では「地元商店街の活性化に有効な方法と考える。これをきっかけにさらに券やシールの利用が増えてくれれば」としている。

地域通貨◆ ある特定の地域や対象に限って物やサービスの売買に使用される疑似通貨。地域社会の活性化や住民同士の助け合いを狙いとする。ボランティ アや地域の助け合いなど貨幣に換算できないサービスの交換方法として用いられる事が多い。対象や価値は様々で明確な定義はないが、全国で数百の事例がある とされる。

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