Sunday, June 11, 2006

ALWAYS 3丁目の夕日

映画ALWAYS 3丁目の夕日を見た。よかった。

この映画は、当初いわゆる「団塊の世代」(1946年から1949年生まれの世代のことで、作家の堺屋太一氏の命名による)に受ける映画だといわれていたが、25歳の団塊ジュニア(厳密に言うと、団塊ジュニアは1970年代生まれの人を指す)の私が見ても、面白かった。

戦後間もない、まだ物のない時代。集団就職で青森から上京し、小さな自動車修理工場にきた少女。文学を目指し、親から勘当され、上京してきた青年とその青年の下に転がり込む孤児。人に言えぬ過去を持つ居酒屋の美人女将。空襲で家族を失った街医者。・・・

貧しい時代の中にも、一光の希望と夢、そして愛を見出そうと日々を歩む人々の姿を描いたこの映画は、ストーリーこそありふれた筋書きではあるものの、力強く生きる人々の心と物悲しい気持ちを私に与えた。


みんな貧しかったものの、誰もが豊かになれる、誰もが幸せになれる、そんな希望にあふれた時代だったのかもしれない。実際この映画を見ていて、誰が主役なのかわからない。それもそのはずのような気がする。みんなが主役だったのだ。

一部のヒルズ族が主役に見える昨今の格差社会において、逆にあの貧しかったけれど、誰もが幸せになれる、少なくともそんな気持ちにさせる1950年代に憧れに近い懐かしさを現代を生きる人は抱いたのかもしれない。そう私は思った。

もののありふれた今の時代に生きる私にとって、この映画の時代背景に今の日本にはないどこか遠い時代の異風景を見るようでもあり、「皆が前を向いてひとつになる」という高度成長の只中にある日本人の群集心理をも伝えているようでもあり、とても興味深かった。

ところで、大阪の今里界隈にいくと、色褪せた商店街のアーケードや古い家屋などALWAYSの世界が一部残っている。この地域は空襲の被害をあまり受けなかったことが、過ぎ去りし遠い時代の風景を今に伝えているらしい。

是非、この映画をご覧いただきたい。

1 comment:

Anonymous said...

Shopping Seattle. scene, wounding two more policemen. years and once again found himself at cost up to $300 million to acquire